製造元:BGO RECORDS
品番 BGOCD418
UK盤 全20曲 リマスター盤
パット・べネター イン・ザ・ヒート・オブ・ザ・ナイト/クライムズ・オブ・パッション
パット・ベネターのファーストとセカンドをカップリングした、ありがたい1枚です。
「IN THE HEAT OF THE NIGHT 真夜中の恋人達」は、80年作のデビュー・アルバムとなったもので、オープニングでもありシングル・ヒットした「ハートブレイカー」により、女性ハード・ロッカー第一人者としての地位を瞬く間に確立します。
アルバム全体は80'sを予見する様なポップなメロディとアレンジに溢れていますが、やはりこの人の高音シャウトと低音のセクシーなハスキー・ヴォイスの巧みな使い分けによる歌の上手さが光ります。
今改めて聴き直してみると、ニュー・ウェイヴ風のナンバーや、ブロンディにも近いポップ・ナンバーがかなり目立つのですが、ライト・メタルという言葉も彼女のために生まれた気もする、来るべき80年代を占う1枚だったと思います。
一年と間を開けずにリリースされたセカンド・アルバム、「CRIMES OF PASSION 危険な恋人」でこの人の勢いは一気に加速されます。
確かにこの人をHR/HMのくくりの中で語るのには意見の分かれるところだとは思いますが、ポップ・メタルがまだまだ台頭していな時代であった事を考えると、以降のシーンに欠かせない重要アーティストだと思われて仕方ありません。
80年代を目前として、突如として現れたこの人の声とルックスは衝撃的でした。
当時の女性ソロ・ヴォーカリストで、ハード・ロック、ハード・ポップに真っ向から挑んでいたのは、この人位だったと思います。
それも汗臭いギンギンのハード・ロックではなく、クールでスマート、そして80年代に顕著になるニュー・ウェイヴ感覚も持ち合わせていました。
カーズやビリー・スクワイア、リック・スプリングフィールドの女性版といったところでしょうか。
「強気で愛して(Hit Me With Your Best Shot)」に至っては、80's初期のハード・ポップの大名曲として今だに魅力的だと思います。
汗の匂いが全くしない洗練度、ブルースからの影響ではなくアメリカン・プログレ・ハード以降のキャッチーさを主体としたコンセプトは、今にして思うと珍しくは思えない手法ではありますが、当時としてはかなり画期的だったに違いありません。
1998年度リリース盤
盤面は、ほぼ新品同様の状態です。
ケース、ジャケットも、かなり美品と思われます。