DAVID BOWIE/HEATHEN 2002年作 国内初回生産限定盤 2枚組デジパック-Ｋｅｎ’ｓ Ａｔｔｉｃ ケンズ・アティック

DAVID BOWIE/HEATHEN 2002年作国内初回生産限定盤 2枚組デジパック

製造 SONY
品番 SICP 153～4
国内初回生産限定盤　2枚組
DISC 1 全13曲 (日本盤ボーナス・トラック1曲含む）、 BONUS DISC 全4曲
デジパック仕様　

デヴィッド・ボウイ　『ヒーザン』

ボウイが逝ってしまってから、今だにショック状態の人は少なくないと思われます。

この人の過去の作品を聴き直す度に、その喪失感はますます大きくなる様な気がします。

最近のプリンスの訃報にも言える事だと思いますが、輝きが大きかった人程、そうした思いは強くなるという事なのだと思います。

ただグラム時代のキラキラしたボウイ作品、あるいは80年代のダンディでモダンなボウイ作品よりも、50歳を過ぎたボウイ、すなわち人生の折り返し地点をすでに通り過ぎた彼が老いという人間であれば誰しもが直面する現実に向き合った作品の方が、現在の我々に強く訴えかけるものが強いのも事実だと思います。

自身設立のレーベル、ISO第1弾となり、22年ぶりにタッグを組んだトニー・ヴィスコンティとの作品である本作は、当時ボウイの完全復活作とも言われていた気がします。

70年代のボウイの傑作群を生んだヴィスコンティ、そして本作リリース前に完成直前とまで言われながら結局お蔵入りとなったセルフ・カヴァー集の存在が、そうしたイメージを決定付けたのだと思います。

すでにボウイは97年の「Earthling」で現役宣言をしていたわけで、前作の「hours」で年齢相応のナチュラルなアーティスト気質を証明していたわけです。

そうした経緯の中、本作をボウイの復活とするには違和感が残りますが、確かに往年のメロディを感じさせる側面もあり、またピート・タウンゼント、カルロス・アルマーといった久々の客演も原点回帰を思わせます。

ただやはり目立つのは全編を覆う穏やかさ、悟りきった様なポップ感であり、かつての妖しさや毒々しさとはかけ離れていると思います。

老いを素直に受け入れた結果というよりは、これまでのキャリアで培った全てのメロディ・センスを内的心情と共にストレートに表現したと言うべきなのかもしれません。

カメレオンの如く肉体そのものをドラスティックに変化させる事もボウイの個性ですが、それ以上にスポンジの様な吸収性もこの人の特技だったと思います。

「Earthling」での経験もしっかり踏まえた上で、ヴィスコンティ作品に流れていたドラマ性も加味されたアルバムと言え、ある意味ボウイ作品の中ではゆったりとした停滞も良しとした作風なのかもしれません。

ボーナス・ディスクではそうした一面を否定するかのようなリミックス、そして過去の作品の再録、更にレアであったアルバム未収録ヴァージョンも含んでいるため、必聴度は増しています。

2002年度リリース盤

盤面には、2枚とも微弱なキズが多少見られますが、再生には全く問題ありません。
デジパック本体にも、やや使用感が見られ、角のスレが有ります。
帯有り、解説、歌詞対訳付きです。

商品コード : 13562A

定価 : ~~3,150~~円

価格 : 2,000円（税込）

ポイント : 20